発明者が複数人いる場合、特許出願書類の願書の【発明者】の欄には、どういった順番で書くことが多いのか説明します。
法律上の制限はありません
発明者の記載順は、特許法上、規定されていません。
出願人や発明者の自由です。
出願人や発明者の基準・基準で決定することになります。
一般的には、どういった順で書かれているのか?
会社ごとに独自のルールがありますが、一般的には、発明の貢献度に応じて、貢献度から高い人から書いていくことが多いようです。
たとえば、A氏50%、B氏30%、C氏20%なら、
A氏、B氏、C氏という順に記載していきます。
会社によっては、出願の管理を分かりやすくするために、その出願の担当者や責任者を一番先に記載する場合もあるようです。
ただ、どの順番に記載しようが、特許法上は、発明者に優劣はありません。
筆頭発明者は、目立ちます
一番上に記載した発明者を筆頭発明者と言います。
特許公報には、記載順に記載されますので、筆頭発明者は当然、一番前に記載されることになります。
発明者の氏名は、原則、特許公報の1ぺージ目(フロントページ)の所定のスペースに記載されますが、発明者が多い場合は、最後のページに記載されることになります。1ページ目から、いきなり最後のページに移るわけです。最後のページになると、まったく目立ちません。
したがって、発明者であることを第三者にアピールしたい場合は、なるべく上の順番にして、フロントページに記載されるようにすることをお勧めします。
ちなみに、その所定のスペースには、代理人(弁理士や特許事務所名)も記載されることになっています。そして、代理人→発明者の順に記載していきます。
代理人の数が多い場合は、第2発明者であっても、最後の頁に記載されることがありますので、確実にフロントページに記載されたい場合は、筆頭発明者になることです。
発明者の記載順は補正できます
なお、出願した後に、記載順を間違えたことが判明した場合、発明者の順番だけを変更する補正ができます。
単に発明者の記載順序を変更する場合は、「発明者の記載順序の変更(発明者の記載内容に変更なし)である旨を記載した書面」(手続補正書の【その他】の欄に「発明者の記載順序の変更(発明者の記載内容に変更なし)と記載する)を提出します。