今回は、第4話です。今回は商標登録出願がメインのテーマです。縄文土器マニアのインフルエンサー・ドキドキ土器子(北香那)が、縄文土器から発見された縄文模様に「ツキヨン」という名前を付けて、バズらせています。一方、主人公である知財部員「藤崎亜季」(芳根京子さん)は、自社のドリンク商品に、「ツキヨン」なる標章で商標出願する担当となる。亜季は、土器子に「ツキヨン」の商標登録の許可を求めて相談し、説得することになる。一方、ライバル会社であるスマイルハッピー社も「ツキヨン」に目を付けて、商標出願するが…。詳しい内容は、公式HPそれってパクリじゃないですか?|日本テレビ (ntv.co.jp)をご覧ください。
つっこみどころ1
深夜12時まで残って、商標出願手続を検討することはありません。
日付が変わる深夜12時くらいまで、「亜希」、北脇弁理士(重岡大毅)、知財部部長(野間口徹)たちが、商標出願するかどうか迷っていますが、知財部では、そんな遅くまで検討しません。商標は、確かに早く出願したものですが、特許みたいに新規性が要件になりませんので、そこまで遅くなるなら、翌日に再度検討します。
商標1件の出願で12時まで大勢が残業させる、そんなブラックな企業などは無いと思います。
つっこみどころ2
スマイルハッピー社も、商標出願を完了させ、翌日に、商標出願したことを発表して、炎上しています。技術に関する特許出願であれば発表の可能性はありますが、商標を出願しただけでは、企業は発表しません。商標登録されて、商品と共に、商標の名前を発表するのが通常です。
補足
他社の名前を勝手に商標出願して、炎上した実例はあります。
「ティラミスヒーロー」事件です。シンガポールにある会社Aが、「ティラミスヒーロー」という名前と猫のイラストとを組み合わせたロゴで、瓶入りティラミスを販売して人気になっていました。その会社Aが日本で瓶入りティラミスを販売することに決定した際に、全く関係ない会社Gが、「ティラミスヒーロー」という名前の商標と、猫のイラストの商標とを勝手に出願した件です。この件は、ニュースで大々的に取り上げられ、炎上しました。なお、これらの会社Gの出願は拒絶査定となりましたが、炎上が、審査官の判断に影響が出た可能性があると言われています。