今回は、第5話です。今回は拒絶理由通知と分割出願がメインのテーマです。月夜野食品が出願した甘酒の特許出願に対して、拒絶理由が通知され、それに、主人公である知財部員「藤崎亜季」(芳根京子さん)と、同僚である若手研究員「窪地」(豊田裕大さん)がタッグを組んで、特許庁に乗り込んで対処するが…。詳しい内容は、公式HPそれってパクリじゃないですか?|日本テレビ (ntv.co.jp)をご覧ください。
つっこみどころ1
新人知財部と若手研究員だけで特許庁の審査官と面接することはありません。特許の内容を深く理解していないと、審査官と話が通じません。
ベテランの知財部員か、特許事務所の弁理士が同伴するのが一般的です。脇坂特許事務所の所長弁理士「脇坂」(ともさかりえさん)というベテランが、会社に来てくれているのだから、普通はその弁理士が付き添います。ってか、脇坂所長は、何をしているのか…。
つっこみどころ2
今回の拒絶理由の内容からは、分割出願では問題を根本的に解決できていません。
拒絶理由通知がされた甘酒の特許出願について、審査官との面接を行って、技術の一部分だけ先に特許を取得する「分割出願」の提案が許可されました。
今回は、甘酒に対する効果の説明が足りないという拒絶理由(いわゆるサポート要件違反)で拒絶されています。おそらく、効果の説明が足りていない発明のところを分割出願して、効果の説明が足りていない発明だけを先に特許取得を目指す補正対応をしたのでしょうが、結局、効果の説明が足りていない発明については、根本的な解決策は提示されておらず、単なる審査の先延ばしであって、これについてはどうなるのか?疑問になります。おそらく、最終的に拒絶査定になる気がします…。