特許調査とは、特定の目的のために、特許文献(特許公開公報、特許公報)を調べることを言います。
特許調査の種類は?
特許文献を調べれば、特許調査と言いますので、いろんな種類がありますが、代表される特許調査としては、2つあります。
①先行技術調査
自社の特許出願が登録されるかどうかを判断することを目的として、その特許出願の新規性や進歩性を否定する特許文献を探す調査のこと。
また、他社の特許出願を無効にすることを目的として、その特許出願の新規性や進歩性を否定する特許文献を探す調査のことをさす場合もあります。
②侵害調査(抵触調査とも言います)
自社の製造・販売する製品が、他社の特許権を侵害することになるかどうかを判断することを目的として、その製品をカバーする特許文献を探す調査のこと。
特許調査のデータベースは?
特許文献のデータベースとしては、代表的なものとしては、特許庁の特許情報ぷらっとふぉーむがあります。利用は無料であり、国内の特許文献の全てが収録されていますので、この特許情報ぶらっとふぉーむを使うのが一般的です。民間のデータベースもこの収録情報がベースになっています。
一方、民間の有料のデータベースとして、PATOLIS(パトリス)、NRIサイバーパテント、PATBASE、ATOMSなどもあります。
専門家の方はこられのデータベースを使うことが多いです。
理由としては、
①複雑な検索式を建てて細かい検索を立てることができる
(近傍検索などの特殊な検索が可能になります。)
②画面が見やすい
(検索結果を好みの形式で画面で表示することができますので、複数の特許を一瞥で判断できる場合があります。)
③プリントアウトがしやすい
(ボタンひとつで、検索結果の全ての特許文献をプリントアウトできます。)
④外国特許文献の検索なども充実している
などがあります。
民間のデータベースのほうが、早く、正確に多量に検索ができますので、特許検索を頻繁に行う方には、民間のデータベースをお勧めします。
特許調査のやり方は?
日本の特許文献には、IPC(国際特許分類)、FI記号、Fタームといった特許文献を技術軸で分類するための分類コードが付与されていますので、これらの分類コードを用いて、検索するやり方があります(分類コード検索)。
また、特許文献に記載された技術用語(キーワード)で検索するやり方があります(キーワード検索)。
一般的には、① 分類コード×分類コード、②キーワード×キーワード、③分類コード×キーワード、などを組み合わせて、検索します。
特許調査の目的・求める精度などによって、検索のやり方が大きく変わります。
検索する人の腕によっても、検索結果が変わります。
専門的な知識を要しますので、特許調査を専門的に行っている特許調査会社が多数存在します。もちろん特許事務所でも調査依頼することは可能です。