2016年5月11日放送の「ほんまでっか!?TV」で、
オノマトペ評論家の坂本真樹先生が出演されました。
そこで、「音の印象を組み合わせて、印象にあった名前を作るシステム」の特許を持っていると自慢されていました。
そこで、どんな特許であるか調べてみました。
出典:http://www.sakamoto-lab.hc.uec.ac.jp/
そもそもオノマトペとは
オノマトペとは、擬態語や擬声語のことを言います。
擬態語とは、事物の状態や身ぶりなどの印象をそれらしく音声にたとえて表した語。
「つるつる」「じろじろ」「こっそり」など。
擬声語とは、動物の音声や物体の音響を表した語。
「わんわん」「ざあざあ」「がらがら」など。
坂本先生の特許
5件の特許出願をされていて、そのうち、4件が登録になっています。
番号 | 名称 | 出願日 |
特開2016-035635 | 音象徴語によるコミュニケーション支援装置 | 2014年08月01日 |
特許5678836 | オノマトペ自動生成システム | 2011年08月01日 |
特許5618150 | 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム | 2011年01月19日 |
特許5354425 | オノマトペのイメージ評価システム、イメージ評価装置、およびイメージ評価用プログラム | 2009年04月21日 |
特許5344756 | 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム | 2009年07月17日 |
話題の特許
このうち、話題となった特許は、特許5354425の「オノマトペ自動生成システム」だと思います。
特許の内容が、プログラム分野の専門的なもので、さらに非常に難解なので、
当方が理解できた範囲内で、説明しますと、
下の1~5の動作をすることが特徴らしいです。
1:複数のオノマトペをシステムが作る
2:その複数のオノマトペの印象を、ユーザーに点数を評価してもらう
3:その複数のオノマトペの一部の文字を混ぜ合わせて、新しいオノマトペを作る
4:上記2のユーザーの点数評価を参考にして、システムが自動的に、新しいオノマトペの点数を評価する
5:新しいオノマトペの評価が目標点以上であったら、それに決定し、目標点以下であったら、何度でも繰り返して新しいオノマトペを作る
上だけでは、分かりにくいので、特許に書いていた例を書きます。
1:「ひぇーんっいりん」「りゅーっいりーんっ」をシステムが作る
2:ユーザーがこれら2つの音の印象を下記の基準で7点満点で評価する
「きれいさ」(非常に汚い1点~非常にきれい7点)
「明るさ」(非常に暗い1点~非常に明るい7点)
「丸み」(とげとげしい1点~丸みのある7点)
…
(評価基準は、全部で15個)
3:2つのオノマトペの一部をランダムに混ぜ合わせて、
「ひぇーっいりーんっ」「りゅーんっいりん」を作る
4:「ひぇーっいりーんっ」「りゅーんっいりん」の評価基準をシステムが評価し、合格点であったら、それをユーザーに提示。
5:不合格の場合は、さらに混ぜ合わせたり、違う言葉を入れて、さらに違うオノマトペを作る。
例えば、「じゅーんっいりんっ」など。
合格点が出るまで、繰り返し、オノマトペを作る。
音の印象
坂本先生は、あ行~お行についてのイメージを下のように説明していました。
「あ行:広がり、大きさ
い行:細さ、小ささ
う行:突き出す感じ
え行:下品
お行:丸い 」
これは、特許5354425号の特許「オノマトペのイメージ評価システム」に載っていました。
オノマトペのイメージをもっと詳しく知りたい方は、特許5354425号をご参照ください。
坂本先生とは
坂本真樹先生は、テレビでは、ちょっとどっかが抜けているようなイメージがあります。
しかし、実態は、電気通信大学大学院の現職の教授であり、東京大学大学院を卒業されている才女です。
TOP画像出典:http://store.ponparemall.com/sincere-watch/