今回は、学生から、いきなり特許事務所に就職し、現在7年目の弁理士さんの特許事務所就職のお話です。
弁理士を目指したきっかけ
大学生時代(工学部)に、研究職には向いていないと感じ、研究職の以外の仕事を探していました。その中で、資格についても調べたところ、弁理士を知りました。
ほかに、弁護士、行政書士、公認会計士、税理士なども検討しましたが、理系ならではの職業に惹かれ、弁理士になろうと決心しました。
特許事務所への就職方法
友人の知り合いに、同じ大学生のOBの弁理士がいるということで、友人にOBを紹介してもらい、OBの働いている特許事務所にOB訪問しました。
卒業後に、このOB訪問した特許事務所に勤めました。
大学時代に、OB訪問したことが功を奏し、すんなりと内定をもらいました。
ちなみに、今の事務所以外にも、大手特許事務所のホームページから採用情報を手に入れ、
2、3社履歴書を送付しましたが、面接の段階で不採用となりました。
特許事務所に就職した感想
一つの特許事務所しか働いていないので(7年目)、前職と比較しようがないのですが、
現状は、多少忙しいくらいで、大きな不満もないですね。
事務所からも、ある程度仕事を任せてもらえるようになりましたし、フレックスタイムなので、忙しくても、時間の融通はききます。
また、先生と言われて、頼りにされるので、非常にやりがいがある仕事だと思っています。
はじめは、クライアントから先生と言われるのは、違和感がありましたが…
きつかったこと
研究者などの社会人経験がなく、特許明細書や技術などに対して何の知識がないまま、いきなり特許事務所でしたので、はじめの2~3年は、本当にきつかったですね。
特許事務所は、通常の企業と異なり、新人のための研修などはないため、いきなり実践の仕事(明細書)を渡され、「先輩弁理士の過去の案件をみて、とりあえず書いてみなさい。」でした。当然、ろくなものはできず、先輩弁理士に添削され、何度も何度も書き直しされました。
先輩弁理士も忙しいですので、体系たって丁寧に教えてくれるわけでもありません。その案件ごとに、こう書きなさいという指導ですから、明細書の書き方のルールの全容やコツを分かるのに、時間がかかりました。毎日、指導という名の駄目だしや説教をもらっていました。
初めの1~2年は、本当に特許明細書を一人前に書けるようになれるのかと、暗闇にいるようでした。
ただ、2年を過ぎると、いきなり光が差し込むように、明細書の書き方や進歩性の判断が一気に分かるようになり、それから、指導や駄目だしの量も減って、明細書作成が楽しくなりました。
この業界を目指す方へ一言
いきなり知識もないまま、この業界に入ると、2~3年は分からないことだらけで苦労しますが、
それを我慢して努力すれば、きっと、この業界で生きていける道は開けます。
1人前の弁理士になれば、この仕事は、クライアントから頼られるやりがいのある仕事に変わります。