特許事務所に勤務の30代前半の弁理士さんの転職事情の話です。
企業の知財部から特許事務所に転職したお話を伺いました。
(注:写真は、本人ではありません)
特許事務所の転職を目指したきっかけ
企業の研究部門に所属し、数年後に、知的財産部に異動したのがきっかけです。
もちろん、特許事務所に出願依頼をしていました。
知財部員ですので、自然と、特許事務所の仕事内容や働き方、収入(成果報酬)などに惹かれていきました。
それと同時に、弁理士試験勉強も始めました。
当初は、知的財産部の仕事でも満足していましたが、数年後に、元の研究部門に戻るよう異動がありました。
その異動の頃には、特許関連の仕事でずーっとやりたいと思っていましたし、
弁理士試験も短答試験を何度も合格し、論文試験もあと少しのところでした。
ですので、思いきって会社を辞めて、弁理士試験に専念しました。
運よく、翌年には最終合格できました。
特許事務所への転職方法
弁理士試験合格祝賀会です。
弁理士試験に最終合格すると、弁理士さんの団体(僕の場合は、関西でしたので、西日本弁理士クラブ)が合格祝賀会を開いてくれます。
祝賀会の解消には、就職ブースみたいなのが、祝賀会の一画で設定されていまして、
自由に立ち寄ることができます。
テーブルとイス2脚があって、特許事務所紹介みたいな立札が置いてあるだけでしたけど…。
そこで、特許事務所のお偉いさん方々(経営者)とお話しさせていただいて、
気に入った事務所2~3ケ所を正式に応募しました。
特許事務所の特徴
中堅規模の特許事務所です。
全体で4~50人といったところです。
私は、機械系なので、機械部門に所属して、大企業を中心に仕事させていただいています。
働く量も内容も、希望に応えてくれるよう努力してくれる従業員に優しい事務所ですので、
夜8時くらいには帰れるようにさせてもらっています。 もちろん、クライアントからの無茶ぶりの場合は、遅くまで残量するケースもたまにはありますが、
それは仕方がないことだとあきらめています。
特許事務所に転職した感想
知財部員時代に、弁理士さんとお話ししたことがありますので、仕事内容は想像通りですね。
クライアントの発明相談、明細書作成、中間アクション、海外とのやり取りといったオーソドックスな仕事をしています。
事務所側が仕事の量も調整してくれますし、フレックスタイムなので、働きやすいです。
無駄な会議などがなく、自分の仕事に集中できるのが良いですね。
きつかったこと
明細書を書くのが、これほど難しく、大変だとは思っていなかったですね。
見るのと書くのとは大違いです。
最初の明細書を完成するのに、上司からの修正・やり直しを含めて、3週間くらいかかりましたね…。
文章が思いつかなくて、全然先に進めませんでした。
特許事務所に偉そうに色々注文していた知財部員時代の自分を叱ってやりたいですね(笑)。
一言
企業の知的財産部の仕事も、特許事務所の仕事も、どちらも魅力的です。
企業は大量の案件を効率良くさばくのに対し、特許事務所は一件一件の案件を丁寧に対応していきます。
僕の性分としては、後者の方があっていましたので、特許事務所転職は正解だったのかなと感じています。