特許事務所に相談したいとき、どんな特許事務所を選んだらいいか迷うことがあると思います。
今回は、特許事務所選びのポイントを紹介します。
ポイントは、5つ
重要なものを挙げると下記の5つがあります。
1.専門分野
2.事務所の規模
3.弁理士の経験
4.値段
5.場所
1.専門分野
弁理士はそれぞれ専門分野を持っています。
例えば、バイオ専門の特許事務所に、電子技術の発明の相談をしに行っても、発明を的確に理解できなかったり、良い特許明細書が書けなかったりします。発明がどれに分類するかを判断してで、発明の専門分野を持つ弁理士がいる特許事務所に行くことをお薦めします。
弁理士の専門分野は、特許事務所のHPに掲載されていますので、参考にしてください。
ただし、専門分野はあまり細かく分類せずに、大まかに分けて近かったら良しと考えてください。
依頼する発明と完全に一緒の技術分野を担当する弁理士を探すのは少なくて難しいですし、ライバル会社が既にその弁理士に依頼している場合もあります。弁理士は、日ごろからいろんな技術に触れていますので、技術を理解・吸収する能力に長けており、幅広い技術を担当することができます。
専門分野は大きく分けて、①機械・日用品、②電気・電子、③化学・バイオの3分野に分類するのが一般的です。
発明が、この3分野のどれに当てはまるかを検討し、その分野を専門とする弁理士に依頼することをお薦めします。
2.弁理士の規模
あなたが、個人発明家であったり、年間数件しか出願依頼しない中小企業である場合は、なるべく小さい事務所を選ぶことをお勧めします。
大手特許事務所に所属している弁理士は、売上のノルマがあるため、一件にかける時間が制約されます。そこで、同じシリーズの発明を何件も依頼してくれる仕事効率の良い大企業のクライアントを優先して処理しまいます。
そうすると、件数が多くないクライアントにかける時間は当然に少なくなったり、後回しにされる傾向があります。
一方、小さい特許事務所、とくに弁理士一人の個人事務所だと、ノルマといった制約はなく、比較的時間をかけて親身に相談に乗ってくれます。
3.弁理士の経験
少なくとも、特許事務所の経験が5年以上、できれば、10年以上ある弁理士をお勧めします。この業界では、一人前に仕事ができるようになるには、5~10年かかると言われています。
また、弁理士が一人しかいない特許事務所に依頼される場合、あまり高齢(たとえば、60歳以上)の弁理士に依頼するのは、お勧めしません。
特許は、取得してからも重要で、特許出願から最大20年存続することができます。
もし、その弁理士がその間に引退されてしまうと、他の弁理士に依頼し直す必要が生じたりします。
4.値段
値段は安いに越したことはありません。
しかし、あまりに安すぎると、明細書の質が低くなり、特許を取得できなくなる場合がありますので、相応の値段を払うことを覚悟した方がよいかと思います。
費用値段は、特許庁に払う印紙代と、弁理士に払う弁理士報酬料があります。
特許相談~特許取得までの合計は、最低でも、印紙代で約15~25万、弁理士報酬料で約40~60万くらいを想定してください。
もちろん、発明の内容や特許庁の審査具合によって、上記値段よりも安くなったり、高くなる場合があります。
特許取得までにいろんな費用が発生します。どの時点でどんな費用がいくらかかるのか、最大料金などをきちんと教えてもらうことをお勧めします。
5.場所
打ち合わせは通常1回で済みますが、複数回にわたる場合もありますので、近場の方がよいと思います。
場所・地域によって、弁理士の質が大幅に下がるということはありませんので、ご安心ください。