開放特許とは、特許権者が、他社や他人に使用させることを目的として、
一般に公開している特許のことを言います。
ただし、無断で自由に使用できるものではありません。
特許権者とライセンス契約をして、お金を支払う必要があります。
(特許権者によっては、無料の場合もあります。)
どこで公開されているのか?
開放特許は、独立行政法人「工業所有権情報・研修館」が提供している開放特許情報データベースが、有名です。
現在、3万1000件ほどが登録されています(2017年2月1日現在)。
有名な企業から個人まで、さまざま特許権者が登録しています。
画像:第6回中小企業・地域知財支援研究会の資料4より
メリット
研修館では、以下のメリットがあると言っています。
(1)自社の商品に付加価値をつける
(2) 莫大な開発費を掛けず、安価で特許を利用できる
(3) 商品開発の開発期間を短縮できる
(4) 発明のヒントをつかめる
要するに、開発費を掛けず、短期間で、付加価値の付けた商品を作れるとのことです。
ただし、本当に良い技術(特許)は、特許権者自らが使用して、他人には使用させないものですので、
開放特許にある特許は、玉石混交といったところだと思います。
補足
なお、開放特許と並んで良く耳にする名前として、「休眠特許」というものがあります。
休眠特許は、特許権者が、実際に活用していない特許を言います。
休眠特許だから、開放特許というわけではありません。
しかし、一般的には、休眠特許で放置おいても仕方がないから、
他社に使用してもらおうということになり、開放特許になるケースが多いようです。
もちろん、休眠でない特許でも、開放特許となる場合はあります。