今回は、欧州特許出願(EPC特許出願)の情報提供(Third-party observations)の仕方を説明します。
他社の欧州特許出願を積極的に潰したい場合に有効な方法です。
情報提供は、EPOのサイトから
情報提供は、EPO(欧州特許庁)の情報提供のサイトから簡単にできます。
日本では、所定の様式に従った書面で特許庁に送付しなければなりませんので、
弁理士(代理人)に依頼するケースが多いです。
そのため、費用がかかります。
しかし、EPCでは、サイトから、誰でも、無料で、簡単に、情報提供できます。
ヨーロッパや日本の弁理士を経由せずに、直接、情報提供できます。
したがって、費用が全くかかりません。
EPCの情報提供のサイトです。
いつ
出願公開から査定までいつでも可能です。
異議申し立て中、訂正手続中も可能です。
言語
サイトに書き込む言語は、公用語(英語、ドイツ語、フランス語)のどれか
情報提供する文献は、どの言語(日本語でもOK)でもかまいません。
ただし、公用語以外の文献を提出した場合は、公用語の翻訳が求められる場合があります(ガイドライン E-V3)匿名でも可能
匿名で、情報提供することができます。
サイトの下記文章の最後のチェックボックスにチェックを入れればOKです。
「Select the checkbox if you wish to make an anonymous submission 」
* anonymous=匿名
情報提供した後は
情報提供された内容が、特許出願人に送付されます。
匿名にしなかった場合は、情報提供の日から3カ月以内に、審査官は、拒絶理由を通知するように努力することが求められます。(ガイドライン E-V3)
情報提供者には、拒絶理由の通知のお知らせなどは送付されません。