特許事務所に勤務の30代の弁理士さんの転職事情の話です。
大手化学メーカーから20代後半に中堅特許事務所に転職した際のお話を伺いました。
弁理士を目指したきっかけ
研究者時代に発明を出願するときに、いつも特許事務所に明細書作成を依頼していましたので、その面談で、弁理士さんの存在は知っていました。
弁理士の仕事内容を詳しく調べたら、研究者の発明を法律的に保護することに興味を抱き、弁理士になることを決心しました。
特許事務所への転職方法
特許事務所に、直接、履歴書を送付しました。
特許事務所は、インターネットで特許事務所を検索して、求人広告を出している特許事務所に決定しました。
特許業界に詳しくなかったので、特許事務所のどこが良いかどうか分かりませんでした。
自分の研究内容に近い分野を扱っている事務所3つくらいに絞って応募し、初めに面接に伺って採用されたところに就職し、今に至ります。
現在、5年以上在籍していますが、居心地の良い事務所で、運が良かったと思います。
特許事務所に転職した感想
転職して良かったと感じています。
研究者時代に想像していたイメージとあまり違っていなかったです。
発明者さんの発明を色々知ることができ、知的好奇心がかなり満たされますし、
進歩性が低い発明を特許化するために知恵を絞る作業も、大変ですが、やりがいがあって、面白く感じています。
きつかったこと
転職して1年目は、分からないことだらけで、本当に苦労しました。
もちろん、今も分からないことはたくさんありますが(笑)
明細書の書き方、特許性(新規性・進歩性)の判断、特許法、中間アクションのやり方、
外国法制や外国の手続き、クライアントの技術内容など、専門的なことを覚えること・理解することがたいへん多いです。
しかも、クライアントからお金を頂くわけですし、クライアントにお会いすれば「1年目の新人ですから」などの言い訳など通用しませんので、
1日でも早く1人前になる必要があります。
求められる知識の量(広さ、深さ)、そのスピード感などは、大手メーカーの新人の時とは、雲泥の差だと感じました。
当時は、本当に必死で、覚えていました。
一言
私としては、イメージ通りの仕事内容でしたので、正解だと思います。
他人の発明を知るのが面白いと感じる人、発明を権利化するのに知恵を絞るのが好きな人、明細書(文章)作成が苦にならない人たちにとっては、
非常に良い職場だと思いますので、興味のある方はぜひこの業界に飛び込んできてください。